■■■ レンズの素材
●プラスチック
長所は、軽くて割れにくいこと。短所は、キズがつきやすく、同じ度数のガラスレンズよりも厚くなることです。
●ガラス
長所は、キズがつきにくく、同じ度数のプラスチックレンズよりも薄くなること。短所は、重くて割れやすいことです。
それぞれに長所短所がありますので、使用目的や好みで選ぶとよいでしょう。
現在は、プラスチックの技術開発が進み、薄型レンズが多く発売されていることと、軽くて割れにくいレンズを御希望の方が増えていることより、実際は9割以上の方がプラスチックレンズを使用しています。
特別な場合を除いては、プラスチックレンズを使用することが一般的と考えてよいでしょう。
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レンズの設計
●球面設計
従来型の設計で、度数が強くなるほど周辺部にゆがみを感じます。
●非球面設計
もともとカメラ、ビデオカメラ、コピー機などの光学機器のために開発されたレンズで、周辺部までゆがみを感じないレンズです。
低カーブのためレンズが薄くなります。つまり、薄型レンズはこの設計がほとんどです。
■■■ UVカット(紫外線カット)
目を守るという観点で、各レンズメーカーは、UVカット標準装備のレンズを多数発売しています。白内障の予防という観点からもUVカットを入れた方がよいでしょう。
しかし、カットしたからといって見え方がよくなるというわけではありませんので、あくまでも付加価値として考えるべきです。
■■■ カラーレンズ
メガネもファッションの一部として定着し、レンズにカラーを入れる方も多くなっています。
また、カラーを入れることにより、遠景のコントラストがはっきりしたり、パソコン等の画面のチラつきをおさえたりもします。運転などで遠くを見る場合は、薄いブラウンがよいでしょう。
ただし、急にトンネルに入った時などは見えなくなることがあり危険ですので、トンネルに入る前には外しておく方がよいでしょう。
ディスプレイをみることが多い方はブルーやピンクがおすすめです。ファッション面、見やすさ、目の保護などを考慮して色を選んで下さい。
■■■ 老眼鏡の設計
● 遠近両用(バイフォーカルレンズ、二重焦点レンズ)
レンズに境目のあるタイプです。遠く、近くをそれぞれ見る部分がはっきり分かれていて比較的使いやすいタイプです。
ただし、度数の設定によっては中間が見えない場合もあります。
● 遠近両用(累進多焦点レンズ)
遠く、中間、近くが見え、境目の無いタイプです。現在は遠近両用というとこのタイプを指します。一つのメガネで、遠く、中間、近くとすべてをカバーできるため非常に便利です。
ただし、レンズに境目が無いため、どこの部分でどのくらいの距離を見るのかといった訓練が必要です。また、それぞれの距離をみるレンズの範囲が狭いため、目的に応じて、中近(近中)両用や近々両用と併用する方も多いようです。
● 中近(近中)両用
遠近両用(累進レンズ)と設計は同じですが、中間から近くを重視して設計されたタイプです。
園芸、囲碁、将棋、マージャン、デスクワークなどに適しています。
● 近々両用
中近(近中)両用のさらに近くを重視したタイプです。
長時間のパソコン使用などに適しています。
注意:遠近、中近、近々のメガネを作る時は、使用目的と現在使用しているメガネで不自由な点を検査員によく説明して下さい。
■■ フィッティング
度数を合わせ、フレームを選び、レンズを選び、さあメガネが出来上がったとばかりに、いざ掛けてみると何か具合が悪いことがあります。
それは、フィッティングが合っていない場合が多いようです。
このフィッティングというのは、掛け具合の調整だけではなく、見え具合にも影響する重要な要素です。この技術いかんによって、メガネ店の良し悪しを判断できるといっても過言ではありません。
メガネの出来上がり後は、必ず掛け具合、見え具合の確認をしてフィッティングを合わせてもらいましょう。
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